「生理前になると体調が悪い、イライラして気分も最悪・・これってもしかして、月経前症候群なの?」
アナタは生理前になるたびに、カラダの不調を感じたり、気持ちが不安定になったりしていませんか?それはもしかして、月経前症候群(生理前症候群)のせいかもしれません。
・月経前症候群って、何なの?
・どんな症状があらわれるの?
・月経前症候群の原因は?治療方法は?
毎月やってくるブルーな時期を、少しでもラクにするために。月経前症候群の症状や治療法、薬などについて、まとめてみました!
目次
月経前症候群(生理前症候群)って?
イライラしたり怒りっぽくなっている時。周囲から「もうすぐ生理なの?」なんて言われたことはありませんか?
「そういえば、生理前って、どうしようもなくイライラする」
「腹痛がしたり、吐き気などの症状を感じる」
イライラしたり、腹痛がしたり、眠気がしたり、だるかったり・・そんな生理前にあらわれる症状は、「月経前症候群」(生理前症候群)と呼ばれています。
生理前に起こるさまざまな不快な症状のこと
英語でPremenstrual Syndrome → 略して「PMS」と呼ばれている
・いつから症状が出るの?
生理前10日~3日くらいの期間(個人差があります)
生理が始まると、症状は消えていく
・いつからpmsの症状が出る?いつまで続く?
>pmsの期間って、いつから始まるの?
月経前症候群の原因とは
月経前症候群の原因はハッキリと解明されていませんが、女性ホルモンの急激な変動が原因なのではないかと言われています。
排卵(生理開始およそ14日後)の時期をすぎると、黄体ホルモン「プロゲステロン」が多く分泌されるようになります。そしてこのプロゲステロンが、月経前症候群の症状を引き起こすと考えられています。
・体に水分を貯めこむ
→むくみがでる、だるい感じがする
・幸せを感じるホルモン「セロトニン」を低下させる
→イライラする、情緒不安定になる、ストレスに弱くなる
・月経前症候群(pms)の原因について
pmsとは?毎月来るアレの、原因と対処法!
月経前症候群の症状をチェック
それでは月経前症候群では、どんな症状が出るのでしょうか。まずは具体的な症状をチェックしてみましょう。
月経前症候群であらわれる症状は主に「カラダにあらわれる症状」と「ココロにあらわれる症状」の2つに分けることができます。
・腹痛、胃痛がする
・胸の張り、胸の痛み
・下痢、あるいは便秘になる
・寒気がする、発熱する(微熱)
・眠気がする、だるい
・頭痛、動悸、めまい
・食欲がとまらない
この他にも、腰痛、寝汗や不眠、息苦しい、吐き気や嘔吐、肩こりや関節痛、貧血になる、喉の痛みやしびれ、むくみや蕁麻疹、頻尿になる‥など。
月経前症候群では実にいろいろな症状があらわれます。
・イライラする
・ひどい情緒不安定になる
・うつ状態になる
・ストレスを感じやすくなる
・すぐ泣く
・自己嫌悪になる
・不安感が止まらない
生理前は多かれ少なかれ、気持ちが不安定になるもの。それでも、生理前になるたびに、周囲とうまくやっていけないほど攻撃的になったり、うつ症状がひどい場合は、pmdd(月経前不快気分障害)の疑いがあります。
pmddとは、月経前症候群(pms)の精神症状がひどく、日常生活に支障がでるほど重い状態のことを指して言います。
・pmddについて詳しく
>PMDDで「死にたくなる」前に‥PMDDの原因と症状、治療法について
月経前症候群を治療するなら
月経前症候群は治らない疾患ではありません。軽度の場合、生活習慣や食生活を改善したり、セルフケアで改善される場合もあります。
ただ症状が重い場合は、病院を受診して、ピルや医療用漢方などの治療薬を処方してもらったほうがいいでしょう。
月経前症候群の治療は、おもに薬を飲むことで行われます。病院に行かない場合、市販の薬で対応するという手もあります。
1)病院に行って、薬を処方してもらって治療する
2)市販の薬を選んで服用する
3)生活習慣の改善など、セルフケアをする
病院に行く場合、市販の薬で対応する場合、セルフケアする場合。それぞれのケースについて見てみましょう
月経前症候群で病院へ行く場合│何科を受診する?
生理前につらい症状に悩んでいても、月経前症候群の治療のために病院を受診する方は多くありません。かなり症状が重くても「病気ではない」とガマンしてしまう方が多いのです。
多くの場合、月経前症候群の症状は、適切な治療によって改善されます。辛い症状を抱えているなら、医療機関の受診も検討してみましょう。
それでは、月経前症候群を診てもらう場合、何科に行ったらいいのでしょうか。
→問診のあと、薬が処方される
→必要に応じて検査も(血液検査、尿検査、内診、腹部超音波検査など)
うつ状態など精神的症状が重い場合・・「心療内科」「精神科」へ
→医師のカウンセリングがあり、治療方針や薬を決める
→精神療法・服薬で治療する
受診の際には、基礎体温表や「どのタイミングでどんな症状が起きたのか」というメモがあれば、話がスムーズです。
・月経前症候群で病院を受診する前に知っておきたいこと
>pmsの治療で病院に行く前に!準備しておきたい2つのこと
・月経前症候群の治療・治療薬について
>pmsを治療するには│気になる費用や治療薬って?
月経前症候群で処方される薬について
月経前症候群の治療はどの科を受診しても、薬を飲むことによる治療になります。
病院で処方される薬は、大きく分けて3つ。低用量ピルか、漢方薬か、対症療法の薬です。それぞれの詳細について見てみましょう。
1)低用量ピル
月経前症候群で病院にいくと、ホルモン剤である「低用量ピル」が処方されることが多くあります。低用量ピルとは、本来は避妊のための薬ですが、月経前症候群や子宮内膜症の治療のためにも使われています。
ピルを服用すると排卵が止まり、ホルモン量が一定になります。そのためホルモン量の変動からくる月経前症候群の症状も緩和されますが、吐き気などの副作用が起きる可能性もあります。
月経前症候群の治療目的のピルは保険適用外ですが、ピルの種類によっては保険適用になるケースもあります。
・月経前症候群の治療に使われる薬「低用量ピル」について
>pmsにピルは効かない!?気になるピルの、ホントのところ
2)漢方薬
女性ホルモンや体全体のバランスを整える働きのある漢方の薬は、月経前症候群の治療にもよく使われます。漢方の専門医だけでなく、普通の病院でも処方してもらうことができます。
病院で処方される漢方の薬は、主に「ツムラ」の医療用漢方製剤。粉末になった漢方の薬で、お湯に溶かして服用します。
ツムラの医療用漢方は保険適用になるので、本人負担は1~3割程度。西洋の薬と同じくらいの費用になります。
・月経前症候群の治療に使われる漢方の薬について
pmsには、漢方がジワジワ効くってホント?
3)対症療法の薬
月経前症候群で、主な症状がハッキリしている場合、その症状を緩和する薬が処方される場合もあります。
吐き気がする際は「制吐剤」、むくみには「利尿作用のある薬」、痛みには「鎮痛剤」など。辛い症状を一時的に抑える働きはあるのですが、月経前症候群の根本的な治療にはなりません。
月経前症候群の薬・サプリ、市販薬では何がある?
それでは、市販薬で月経前症候群の治療に使われる薬には、どんな種類のものがあるのでしょうか。pmsを緩和する働きのある市販薬やサプリについて見てみましょう。
■月経前症候群を緩和する漢方系の市販薬
「命の母ホワイト」
・有効成分・・トウキ末、センキュウ末など11種類の漢方の生薬
・価格・・4320円(360錠入り)
・用法・・1日3回/1回4錠(1日12錠)
「命の母ホワイト」は、生理に関連しておきる症状を和らげるお薬。女性ホルモンのバランスや、自律神経を整える働きがあります。婦人系の疾患に効能がある「漢方3大婦人薬」の生薬を配合。
注意すべき点は、下剤としても使われている成分「ダイオウ末」が含まれているということ。便秘気味の人には最適ですが、胃腸の弱い方は消化器系のトラブルに注意を。
・月経前症候群の市販薬「命の母ホワイト」について
>命の母ホワイトを詳しく解説!pmsに効果はあるの?成分や副作用は?
■月経前症候群の医薬品
「プレフェミン」
・有効成分・・チェストベリー乾燥エキス40mg
・価格・・1800円
・用法・・1日1回/1回1錠
プレフェミンは国内初の月経前症候群のためのお薬。有効成分は西洋ハーブ「チェストベリー」40mg。
「チェストベリー」は、月経前症候群など女性ならではの疾患に効果効能が認められているハーブです。
取り扱いのある薬局で買えますが、薬剤師の問診が必要です。また3ヶ月以上続けて飲むことは推奨されていません。
・月経前症候群の市販薬「プレフェミン」について
>プレフェミンを徹底解説!効果や副作用、実際どうなの?
■月経前症候群を緩和するサプリメント
「女性のミカタ」(すこやか編)
・有効成分・・チェストベリー40mg、メロリート、ヒハツ、ウラジロガシ、ビタミンB群
・初回価格・・980円(送料無料)
・2回以降・・1782円(送料無料)
・用法・・・・1日2粒
「女性のミカタ」は、pmsの医薬品「プレフェミン」と同じ成分が同量含まれているpms対策サプリ。有効成分チェストベリーを40mg配合しています。
プレフェミンと同等の有効成分に加え、メロリート、ヒハツなど、血のめぐりを促す成分が入って、プレフェミンよりお値段おトク。
ネットで手軽に購入できます。3ヶ月以上続けて服用してもOK。優秀な成分でコスパもいいpms対策サプリです。
・生理前症候群を緩和する市販のサプリ「女性のミカタ」について
>「女性のミカタ」を徹底解説!気になる効果と成分は?
自分でできる!pmsを改善するセルフケア
それでは最後に、自宅でできる月経前症候群のセルフケア方法をご紹介。軽度の月経前症候群なら、生活習慣・食生活の改善で、症状が改善されることもあります。
生理前症候群の症状を和らげるためにまず心がけたいことは、基本的なことですが、バランスのよい食事と、適度な運動です。
1)バランスのとれた食事を
アナタはバランスのとれた食生活を送っていますか?月経前症候群を和らげる基本は、普段の食事にあります。
・豆乳、納豆、豆腐など大豆製品
・緑黄色野菜
・ナッツ類
できれば避けたい食べ物
・インスタント食品、レトルト食品、ジャンクフード
・添加物の多い食品
・白砂糖を多く含むスイーツ
カフェインは月経前症候群の症状を悪化させるというデータもあります。コーヒーなどカフェインを多く含むものは控えるようにしましょう。
・月経前症候群を緩和する食べ物とは
>pmsを食事で治療!漢方薬にも使われるお手軽食材6つ
2)適度な運動を!
ほどよい強度の運動、有酸素運動をすることで、月経前症候群の症状が軽減すると言われています。
おすすめの運動は、ウォーキングや軽いジョギングなど。少し汗をかくくらいの有酸素運動です。できれば毎日続けたいものですが、週2~3回でもOK。
「外出する元気もない」という時は、部屋でストレッチやヨガをしてみては。
・月経前症候群を緩和する手軽なセルフケア方法について
>pms対策には何がいい?とにかく簡単にできることを教えて!
理解されないpms!アナタを守れるのは、アナタだけ
月経前症候群の症状や治療方法、薬やセルフケア方法について見てきました。
・生理前に起きる辛い症状のこと
・生理前3~10日に症状があらわれ、生理が始まると軽快する
・体にあらわれる症状と、気持ちにあらわれる症状がある
月経前症候群の治療方法
・病院を受診、薬を処方してもらう
・市販薬で対応する
・生活習慣の改善などのセルフケア
月経前症候群の治療薬
・低用量ピル
・漢方薬
・対症療法の薬
セルフケアの基本
・栄養バランスのよい食事を
・適度な有酸素運動を
・市販薬やサプリの摂取も
人によって、全く違う症状のあらわれる月経前症候群。「生理前には体調が悪くなる」と言っても、眠気がひどい人もいれば、不眠になる人だっている。症状が全く違えば、女同士といえど話があわないよね。
加えて、月経前症候群の症状がゼンゼン無い人だっている。症状がない人から見れば「生理前だから具合が悪い?甘えてるの?」みたいな・・。女にも理解してもらえないpms。ましてや男性にはきっと、理解不能。
月経前症候群はなかなか理解してもらえない。だから、どんなに生理前にカラダやココロが辛くても、ついガマンしてしまう。
でも、アナタの体を守れるのはアナタだけ。病院へ行くのもアリ、薬やサプリを飲むのもアリ。セルフケアもアリ!アナタの体を理解してあげられるは、アナタだけなのです。
執筆者:さつき