更年期の「むくみ」の原因は?むくみを解消する対策方法4つ

更年期 むくみ

「朝起きたら、顔がむくみがひどい‥」
「夕方になると足がパンパンにむくんで、靴がきつくなる!」

更年期に「体のむくみ」を感じる方は少なくありません。むくんで体重が増加したり、まぶたや顔がはれぼったくなったり‥

更年期のむくみの原因は何なのでしょうか。そしてむくみを解消するには、どんなセルフケア方法が考えられるのでしょうか。

・更年期にむくみやすくなる原因は?
・気になるむくみを解消する方法は?
・むくみを緩和する漢方薬やツボなんてある?

更年期のむくみが気になるアナタに。原因や解消方法、効果的なツボや漢方の食養生などについて、まとめてみました。

更年期の「むくみ」の原因は?

更年期 むくみ 原因

「むくみ」とは、細胞間や血管に余分な水分がたまり、細胞が圧迫されることで血のめぐりが悪くなった状態のこと。

むくみの原因としては、運動不足や体の冷え、ストレスや不規則な生活などが考えられますが、更年期のむくみには、女性ホルモンバランスの乱れが多いに関係しています。

女性ホルモンのひとつである黄体ホルモン「プロゲステロン」には、体内に水分を溜め込む働きがあります。そのためホルモンバランスが不安定になる更年期や生理前になると、むくみの症状があらわれやすくなるのです。

更年期のむくみの原因

・更年期はホルモンバランスが乱れやすいため
・黄体ホルモン「プロゲステロン」には体内に水分をため込む働きがあるため
・女性ホルモンの低下により、血液・リンパ液が滞りがちになるため

更年期になると女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が減るため、血行やリンパの流れが悪くなり、体のむくみが引き起こされます。本来は体外に排出されるはずの水分が体にためこまれるため、その分体重も増加してしまうのです。

また更年期障害の症状の1つとして、体のむくみが見られることもあります。

・顔のむくみの原因は?

顔のむくみは、「塩分の摂り過ぎ」が原因のひとつ。塩を摂り過ぎて体内の塩分濃度が上がると、塩分濃度を薄めるために、体内に水分が溜め込まれてしまうのです。

また、アルコールの摂り過ぎでも体内に水分が溜め込まれ、顔がむくむ原因になります。塩辛いおつまみで飲むお酒は美味しいかもしれませんが、飲み過ぎ・塩分の摂り過ぎにはご注意を。

 

足のむくみの原因は?

足のむくみの原因は、血のめぐりが悪くなることにあります。長時間座ったまま(あるいは立ったまま)でいると血行が悪くなり、余分な水分が重力で引っ張られて足にたまってしまいます。

女性ホルモンの低下から血液やリンパの流れが悪くなることも、更年期の足のむくみの原因のひとつ。滞った血液・リンパ液は、足などの下肢に溜まり、体の中心部分まで戻りにくくなります。

更年期のむくみ、こんな場合は要注意!

夕方から夜にかけて体のむくみが見られても、翌朝には元に戻っているようなら心配ありません。しかし、むくみが長期間続いたり、発熱や動悸があったり、水分を摂ってもあまり尿がでない等の症状がある時には、注意が必要です。

長引く更年期のむくみには、腎臓や心臓、甲状腺の病気が潜んでいる可能性もあります。気になる症状がある時は、内科や血管外来などを早めに受診するようにしましょう。

更年期のむくみ、注意が必要なケース

・片側の手・足だけにむくみが出る
・朝になってもむくみが解消されない

→「静脈瘤」「静脈血栓」「リンパ浮腫」などの可能性が

・全身がむくんでいる
→「糖尿病」「膠原病」「甲状腺機能低下症」などの可能性が

更年期のむくみを解消する対策方法4つ

更年期 むくみ 解消

「むくんでいると、太って見えるし、体が重い‥」

更年期のむくみが長く続くと、皮膚が硬化して乾燥したり、かゆみを覚えるようになることもあります。体のむくみは、その日のうちに解消したいものですね。

それでは更年期のむくみ解消には、どのような方法が考えられるのでしょうか。効果的な更年期のむくみの対策方法をご紹介しましょう。

1)「カリウム」を含む食材を

「塩分の摂り過ぎ」は体のむくみの原因のひとつ。普段から、塩分の摂り過ぎには気をつけるよう心がけましょう。

むくみの解消には体内の塩分の排出を促す「カリウム」を含む食べ物を摂ることが効果的だと言われています。

カリウムを多く含む食べ物

・魚介類
→サワラ、アユ、カンパチ、ブリ、シャケ、マアジ、フグなど

・野菜類
→ほうれん草、芽キャベツ、カボチャ、枝豆、たけのこなど

・豆類
→きな粉、納豆、大豆、小豆、豆味噌、インゲンマメなど

・海藻類
→コンブ、岩のり、あおさ、焼き海苔、わかめなど

・ナッツ類
→ピスタチオ、ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツ、栗など

他にもサツマイモ・長芋などの芋類、アボカドや干しレーズンなどにカリウムは多く含まれています。バランス良く食生活に取り入れて、更年期のむくみ緩和に役立てて。

カリウムにはむくみ解消だけでなく、便秘解消や血圧を下げる効果なども期待できます。

2)冷えを解消して、血行を促す

体が冷えると血流が滞りがちになるため、むくみやすくなります。冷えると体がむくみ、むくんだ部分はますます冷えやすくなり、悪循環にはまってしまいます。

更年期のむくみのケアをするためには、冷えを解消するように心がけましょう。

冷えを解消するヒント

・温かいお風呂でしっかり温まる
・むくみが気になる部分をマッサージする
・適度な運動をして、筋肉を動かすようにする

更年期のむくみ改善のためには、温かいお風呂にゆっくり入って、全身を温めてみて。湯船でむくんだ部分のマッサージをすれば、効果も倍増します。

温かい湯船で温まったあとに冷水を浴びる「温冷浴」もおすすめ。
温冷浴は血管を拡張・収縮させる効果があるので、むくみ予防に最適です。

また更年期世代は、こまめに運動する習慣をつけることも大切です。歩く時はふくらはぎを使うように意識すると、足にたまった水分が循環しやすくなります。

3)足のむくみは、気になる前にケア

更年期 足 むくみ

足のむくみが気になる時には、足を高くあげて、足にたまった水分を体の中心に戻してあげることが効果的です。

足のむくみのケア方法

・昼間、足がむくみそうな時は、足を水平にあげて休ませる
・足首から上に向かって、ふくらはぎのマッサージする
・夜寝る時は、足をタオルなどで高くして寝る

足のむくみは、パンパンにむくむ前にケアしてあげることが大事です。昼間でもむくみそうになったら、足を水平にあげて休ませてあげて。足を高くすることで、朝から徐々に滞った血液・リンパの流れをリセットすることができます。

足首をクルクルと回す運動や、仰向けになって足を真上に上げ、細かく振る運動も効果的です。
足先に溜まった血液・リンパ液が体の中心まで戻り、むくみが解消されます。

足首からふくらはぎにかけて圧力をかける「弾性ストッキング」も、更年期の足のむくみ解消におすすめ。ハイソックス型やストッキング型などいろいろなタイプがあるので、自分にあったものを選ぶようにしましょう。

4)むくみを解消するツボを押す

むくみとは、体内に水分が滞っている状態です。体内の水のめぐりを整え、余分な水分の排出を助けるツボ3つをご紹介しましょう。

更年期 むくみ 解消

「陰陵泉」(いんりょうせん)
→体内の余分な水分の排出を助け、胃腸の働きをサポートするツボ

・脚の内側の骨(脛骨)を膝の方にたどり、指が止まる場所
・生理前のむくみ解消にも効果的

 

「三陰交」(さんいんこう)
→血のめぐりを整える有名なツボ

・内くるぶしの骨のてっぺんから指4本分上
・生理前・生理中のむくみ解消にも効果的

更年期 むくみ 解消

「水分」(すいぶん)
→体内の水のめぐりを整え、余分な水分の排出を助けるツボ
・おへその中央から、指1本分上の位置

指の腹をつかって、ゆっくりと息を吐きながら、ツボを刺激するようにしましょう。更年期の体のむくみに効果的です。

更年期のむくみ解消に効果的な漢方の薬は?

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東洋医学において「体のむくみ」は、体内に水が滞ってめぐりが悪くなっている状態(=水毒)だと考えられています。なかでも体が冷えている人は「冷えから水の流れが悪くなり、余分な水分がたまりやすくなる」とされています。

「水毒」状態になると、更年期にありがちな倦怠感や肩こり、頭痛、めまい、疲れがとれないなどの症状があらわれやすくなります。

「水毒」を緩和するためには、水のめぐりを促し、冷えを解消する漢方薬がよく処方されます。

むくみに処方される漢方薬の一例

「五苓散」(ごれいさん)
→余分な水分の排出を促し、水のめぐりを改善。トイレに行く回数が少なく、口が渇く方に。下痢・吐き気・頭痛などの症状にも。

「当帰芍薬散」(とうきしゃくやくさん)
→体を温め、血のめぐりを改善、利尿を促す効果も。体力がなく下半身が冷えている方、むくみやめまいを感じる方に。

「防已黄耆湯」(ぼういおうぎとう)
→体内の水のめぐりを改善。疲れやすく水太り気味で、汗をかきやすい方に。むくみや肥満症、多汗にも効果が

漢方薬は各個人の体質にぴったりあった薬を服用することで効果を発揮します。そのため、漢方専門医に最適な漢方薬を処方してもらうことがベストです。

漢方的「むくみの食養生」とは

更年期 むくみ 漢方

むくみを解消する漢方薬も効果的ですが、漢方の考え方に基づいた「食養生」で更年期のむくみを緩和する方法もあります。

むくみの食養生の基本は「利尿作用のある食べ物を摂り、体内に滞った水分の排出を助けること」です。

利尿作用がのある食材

・キュウリ、ナス、トウモロコシ、アスパラガス、冬瓜、クレソン
・スイカ、メロン
・小豆

利尿作用がある食材のなかでも「トウモロコシ」は有名で、実の部分だけでなく軸やヒゲの部分にも薬効があります。トウモロコシのヒゲは「南蛮毛」とも呼ばれ、漢方の生薬としても用いられています。

スイカなどの果物も利尿作用があるのですが、体を冷やす作用もあるため、食べ過ぎないよう注意しましょう。

体内のめぐりがスムーズなら、むくまない!

更年期 むくみ

更年期のむくみを緩和するためには、血液・リンパ液の流れをスムーズにして、余分な水分を排出することが大事です。また、塩分を摂りすぎるとむくむ原因になるので、塩辛いものの摂り過ぎにはご注意を。

更年期のむくみの原因は?
・黄体ホルモンが体内に水分を溜め込んでしまうため
・エストロゲンの低下により、血液・リンパ液が滞りがちになるため
・運動不足やストレス、身体の冷えなど

更年期のむくみのセルフケア方法4つ
・塩分を排出する「カリウム」を含む食材を
・体の冷えを解消、血行を促す
・足のむくみには、マッサージや弾性ストッキングを
・むくみを解消するツボ押しを

むくみがあるときは、水分補給を控えたくなりますが、水分は適度に摂るようにしましょう。加えて、体内の水のめぐりを促すために、十分な睡眠や運動を心がけて。適度な運動をすることで更年期障害が和らぐというデータもあります。

更年期のむくみ解消には、ウォーキングや散歩など、足の筋肉を使う運動がおすすめです。足の筋力がアップすると、足の筋肉が余分な水分を体外に排出する「ポンプ」の役割を果たしてくれます。

血液もリンパ液もスムーズに流れるようになれば、自然とむくみも緩和されるはず。
体内の滞りを解消するために、毎日の食事や生活習慣に一工夫してみましょう。

執筆者:さつき